平成16年 特別講演会内容

−「産業・経済」「資源・エネルギー」「環境」の融合−

 人類は地球規模での「産業・経済の発展」「資源・エネルギーの有効利用」「環境保護」という複雑に絡み合う3つの要因のバランスを保ちつつ、いかに未来を切り拓いていくか、の難問を抱えています。
 本会では、この難問に挑み、本会の前身となる公益法人が自然環境・地球環境保護などの各種の活動を行ってまいりましたが、この活動・理念を引き継ぎ、3つの要因の融合を目的に「地球環境問題へのスーパーコンピュータの応用」「燃料電池」「地球シュミレータ計画」「環境汚染物質排出・移動登録(PRTR)法」etc… のシンポジウムや講演会・研究会を開催し、八木晃一先生(科学技術庁環境性能研究部長)、田中章浩先生(通産省工業技術院機械研究所室長)伊藤利朗先生(三菱電機叶齧ア取締役)、山田博先生(兜x士通研究所常務取締役)、増島勝先生(TDK椛纒\取締役専務)を始め、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NED)、宇宙開発事業団、日本原子力研究所、など産・官・学界から多くの諸先生方に御協力を頂戴してまいりました。
 本年は次の通り開催いたします。

− 記 −

☆開催日:平成16年6月5日(土)
☆会 場:東京八重洲ホール
☆費 用:本会会員=無料
一般の方=各分野¥15,000-   全分野¥40,000-

T.資源・エネルギー(A.M10:00〜P.M12:00)
 -宇宙開発からの資源・エネルギー展望-

 講師:狼  嘉彰(慶応義塾大学 理工学部 システムデザイン工学科 教授)

 内容:1.宇宙太陽発電-静止軌道の人工衛星-
     2.出力100万キロワットと寿命を30年目標
     3.電気を送るマイクロ波方式
     4.水素をつくるレーザームービー方式
     5.技術課題
     6.静止軌道上での難技術
     7.2001〜2003年モデル
     8.レーザー光で水素を
     9.3本足ロボットによるハンドリング技術開発
    10.安全性の問題


U.環  境(P.M12:45〜2:45)
 -生体と電磁波-

 講師:吉本 猛夫(元潟Pンウッドエンジニアリング)

 内容:携帯電話の電磁波のSAR(比吸収率)表示法が施行されたのが2002年6月。各社は携帯電話のSAR値を取扱説明書などに記すようになった。車内アナウンスで携帯電話をoffするよう求められている本当の理由は?。IH家電で万引き防止ゲートが心臓ペースメーカーに与える影響とは?。電磁波が生体に及ぼす影響を電磁波被曝量測定システムの開発者が詳述する。


V.産業・経済(P.M3:00〜5:00)
 -リスクマネジメント- モノづくりに潜むリスクの発見

 講師:松本 俊次(技術コンサルタント)

 内容:企業が人とモノと環境にリスクを及ぼさないためには、事業活動で発生するリスクを回避あるいは低減し、そのリスクを推定評価して許容リスクレベルへの到達を図らねばならない。そのためにはモノづくりの様々な局面でリスクの推定評価を行うリスクアセスメント作業が不可欠となる。欧米では、製品開発設計、資材調達、クレーム処理などに対するマネジメントにリスクアセスメントが活用されている。